訪れ





自分などなんだっていい
目に映っているものなど見ていない
でも 決して目を閉じようとは思わない
温度など気にならず
音がきこえていても きこえていない
誰かに話しかけられたらお終いだ
束の間 喉の乾きも空腹も忘れている
いままさにこの一時が尊いものだと気付いていて
少し緊張している

そんなときだ
きているとき とは









art book「十字路」10号 (2016年8月)