所詮





わたしは
小さな喫茶店に入り それから
隅のテーブル席に座った
まだ外は明るく
窓辺にあるステンドグラスの絵は
外からの光を透かして 色鮮やかであった
壁面には数々の絵 と
各テーブル カウンターには メニューに隠れてクリアファイルがあった
その中には数編の印刷された詩が入っていた
コーヒーは美味しかった

何人もの人が やってきては でていった
会話を カウンターの向こうの店主と あるいは
共に来た人と 大体は楽しげに
(一人、黙々と本を読んでいる人もいたと思った)
窓辺にあるステンドグラスの絵は
ほとんど光を失い 青黒く沈んでいた
―暗くなった

それから
ふと
テーブルの隅にいけてあった
小さな花に気づいたのだ

わたしは 悔しくなった

その花と
わたしと これらの絵も 詩も
みんな同じだった









 「自由」2(2017年11月)