生きた死人





街は 向かえば街でなくなる
本に手をのばせば 文字はぼんやりしている
考えようとすると 頭は涸れている
燃えだせば 消えている
人と…あ、もうひとりがいい
あれ、陽が
傾く…あ、夜も更けている

――彼は
  座りつくしている ずっと
  その姿は
  うっすら 透けているのだった









「自由」3(2018年5月)